Business model

ビジネスモデル

不動産の価値を、どのような手順で創り直しているのかをご説明します。

私たちが価値を生み出す過程は、6つの段階に整理できます。それぞれの段階が独立した業務ではなく、前段の判断が次段の設計を規定する連続した流れとして機能します。

01

LAND / 土地の発掘

事業機会は、まだ市場で正当に評価されていない土地にあります。形状が不整形である、接道条件が悪い、法規制が複雑である、権利関係が整理されていない。そうした理由で見送られてきた土地を対象に、開発可能性を検証します。

用地を見るとき、最初に確認するのは次の点です。

法規制 用途地域と建蔽率・容積率。角地緩和や特定行政庁の指定で数値が変わるため、公表値をそのまま受け取ることはしません。

接道 建築基準法上の道路に2メートル以上接しているか。幅員4メートル未満であればセットバックが必要になり、有効な敷地面積が減ります。

斜線と日影 北側斜線、道路斜線、日影規制。これらが建物の形を規定します。階数を優先すると住戸の形が歪み、賃料が取れない住戸が生まれます。

その他 高度地区の絶対高さ制限、埋蔵文化財包蔵地、がけ条例、私道の掘削承諾、境界確定の状況。取得後に判明すると工程と収支の両方に影響する項目です。

これらが複数重なる土地ほど、市場での評価は下がります。私たちが対象とするのは、そうした土地です。

02

ANALYSIS / 市場・収益性分析

地域の賃貸市場動向、競合物件、需要層を調査し、その土地で成立する事業の輪郭を描きます。「建てられるか」ではなく「事業として回るか」を判断基準とします。

分析の起点は、その土地で取れる賃料です。募集賃料は売り手の希望値なので、成約賃料との差を見ます。築年数による下落、階数と向きによる差、設備グレードによる差を分けて把握します。

同じエリアで進行中の開発案件と、直近で竣工した物件の稼働状況も確認します。竣工から3か月経っても空室が残っていれば、その理由を調べます。

想定賃料と戸数から年間収入を出し、逆算して成立する取得価格の上限を決めます。ここで数字が合わなければ、立地が良くても検討を止めます。

03

PLANNING / 事業・商品企画

用途を選定し、住戸構成・専有面積・設備グレードを決定します。収支シミュレーションを繰り返し、想定賃料と建築費の均衡点を探ります。ここでの設計判断が、最終的な事業収支を左右します。

コンパクトマンションが成立する条件は、おおむね次の範囲です。

立地 最寄駅から徒歩10分以内。都心部では徒歩5分以内が望ましい範囲です。

専有面積 15㎡から35㎡程度。これを下回ると入居者層が限られ、上回るとファミリー向けとの比較になります。

戸数 1棟あたり10戸から25戸程度。少なければ管理コストの比率が上がり、多ければ敷地の確保が難しくなります。

設備 ファミリー向けと同等のグレード。面積が小さいぶん、設備で見劣りすると入居率に直接響きます。

04

CAPITAL / 資本設計

案件の規模と期間に応じて資金構成を組み立てます。不動産の判断と資金の判断を同じ場で行えることが、意思決定の速度につながります。

用地取得から売却まで、資金は寝続けます。この期間の設計が事業の成否を分けます。

売主の希望する決済時期に合わせられるかが、取得競争では決定的です。買取の場合、条件が合えば1週間程度での決済に対応しています。金融機関との事前調整を常時進めているためです。

出口の想定は取得段階で仮置きし、市況を見ながら調整します。

05

DEVELOPMENT / 開発・再生

設計・施工会社を選定し、コンストラクションマネジメント手法によって工程とコストを管理します。発注者側の立場から建築プロセス全体を統括し、品質とコストの両立を図ります。

設計・施工会社は、狭小地や不整形地の実績を重視して選定します。整形地の実績が豊富でも、狭小地では通用しないことがあります。

コンストラクションマネジメントでは、工種ごとの内訳を把握し、仕様と価格の妥当性を検証します。グループ内に建設会社があるため、施工側の事情も理解したうえで判断できます。

都市部の狭小地では隣地との距離が近く、近隣対応が工程に影響します。事前に想定し、工期に織り込みます。

06

EXIT / OPERATION / 売却・運用

完成した物件を投資家・事業法人へ引き渡す、あるいは保有して運用します。出口の想定は01の土地取得段階から逆算されており、最終段階で初めて考えるものではありません。

個人投資家、資産管理法人、不動産ファンド。求める利回りと物件規模が異なるため、案件ごとに引き渡し先を検討します。

賃料が上昇局面にあるエリアでは、数年保有してから売却する方が総利益が大きくなる場合があります。保有物件の一部を売却して次の用地取得に充てる循環が、自己資本の回転を速めます。

出口(06)の想定は、土地の取得(01)の段階から逆算されます。この順序が逆になると、建てられるものを建てただけの物件になり、事業として成立しません。

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